単焦点レンズとズームレンズ – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第2回

こんにちは、よーぶんです。

今回はよーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座の第2回、
単焦点レンズとズームレンズについて解説します。

(よーぶん氏所有の単焦点レンズSEL55F18Z & ズームレンズSEL24105G)

レンズ交換式カメラというのはカメラ本体だけでは写真は撮れません。
別途交換レンズを購入する必要があるわけです。
レンズ交換式カメラの初心者やこれから始めようという方にとって、
このことは結構頭痛い問題で最初の1本目のレンズに何を選ぶか、
そして単焦点レンズがいいのか、ズームレンズがいいのか、
悩み出すとカメラを始めようというやる気まで挫かれかねない大問題です(笑)

カメラ本体も結構なお値段するにも関わらず、
このレンズ達もこれまた結構なお値段するわけです。
お金が絡むので誰しも失敗したくありません。
だからこそこのよーぶん氏の基礎講座を読みましょう(爆)

1. 単焦点レンズについて
まずは単焦点レンズについて語っていきます。
要は焦点距離がひとつしかない、焦点距離固定のレンズです。
すなわち構図の自由度が少ないレンズです。
このレンズで構図を練る際はファインダーに見える像の状態によって、
撮影者自身が動かない限り、その像の大小を変化させられません。

広い場所ならばさして問題にならないことなのですが、
そうではない場所のときは動くということが大問題であったりします。
例えばお子さんの運動会、右も左も前も後ろも人が群がっている場所で、
構図をつくるためにちょこちょこ動かれては周囲は大迷惑なわけです。
そこでレンズを交換してると絶好のシャッターチャンスを逃すかもしれません。

しかしその一方で焦点距離が固定なために内部構造がシンプルであり、
小型軽量なレンズを設計しやすいというメリットがあります。
これはとにかくシステム全体を軽くコンパクトにして、
カメラを持ち歩きたい場合には大変有利です。

(よーぶん氏所有のSONY α7iii + SEL55F18Z)

ただ光学性能を追求した高性能レンズの場合はそうとは限りません。
レンズというのはひたすら光学性能(画質)を追い求めれば、
それに比例してどんどん重くなることは避けられないものです。
ただ内部構造がシンプルがゆえに光学性能を追求しやすいのも事実です。
結局レンズは光を如何に効率よく捉えるかが肝なので、
光学技術者としてはその性能を追い求めたくなるのは技術者の性(笑)
よーぶん氏も技術者なのでその気持ち、よぉーくわかります(笑)

そこでカメラメーカーは同じ焦点距離の単焦点レンズを、
複数ラインナップしているのが珍しいことではありません。
これは同じ焦点距離であっても設計目的が異なるためで、
ひたすら光学性能を追い求め、無慈悲に重く高価になったレンズもあれば(笑)、
小型軽量、リーズナブルな価格でそれなりに写るレンズもあるわけです。

従って単焦点レンズを選ぶ際は、
自身の撮影スタイルで必要な焦点距離を選ぶのは言うまでもなく、
その焦点距離に複数のレンズがラインナップされている場合は、
どのレンズが自身の撮影スタイルに適しているかを考慮しなければなりません。
サイズ感か、画質か、それともお値段か。
ここをしっかり考えてレンズを購入しないと、
無駄に重かったり、画質に失望したり、別のレンズを買う羽目になったり、
お財布がすっからかんになったり(笑)、ちっとも良いことはありません。

2. ズームレンズについて
それでは今度はズームレンズに参りましょう。
こちらを一言でいうと要は焦点距離を変えることが出来るレンズです。
これはとっても便利です、今立ってる場所でズームリング回すだけで、
理想的な焦点距離/構図を得ることが出来るのですから。

(よーぶん氏所有のSONY α7iii + SEL24105G)

ですが良いことばかりではありません。
ズームレンズはズーム出来るがゆえに内部構造が複雑になります。
従って大きく重いレンズになりがちなのです。
これで光学性能(画質)を追い求めようとするならば、
いとも簡単に無慈悲に大きく重い高価なレンズの出来上がりです(笑)
またズームレンズは光学性能で大きく2つに分けられます。

開放値固定のズームレンズ、それと開放値が焦点距離で変わるズームレンズ。
開放値というのはこの基礎講座で別の機会に詳しくお話しますが、
要はレンズの明るさを表す数値です。
この数値が小さければ明るいレンズ、大きければ暗いレンズとなります。
この数値は焦点距離とレンズ径に関係してくる性質のものであるため、
焦点距離が変化するズームレンズにおいて光学設計上厄介な問題になります。
そしてこの明るさは写真を撮る際にも極めて重要なファクターです。

一般に開放値が変わるズームレンズは、
焦点距離が長くなるのに伴い暗くなります。
これは暗い場所での撮影が多い撮影者には焦点距離で暗くなるのは不利です。

一方開放値固定のズームレンズはその分光学設計が難しく、
レンズ自体がもともと大きく重くなる傾向があります。
しかしズームの広角側でも望遠側でも開放値が一定なので、
どの画角でも明るさを気にせずに同じ感覚でレンズを扱えます。
この開放値が固定のズームレンズをたいていのメーカーは、
2つの開放値で開放値固定のズームレンズをラインナップしています。
開放値F2.8固定、そして開放値F4固定でです。
これで広角域、標準域、望遠域でズームレンズを3本揃えることを、
開放値F2.8を大三元レンズ、開放値F4を小三元レンズと呼びます。
大三元レンズはズームレンズとして大変明るいレンズ群であるため、
レンズそのものが大きく重く、また大変高価なレンズ群です。
またもちろん画質も良いレンズに仕上げられるわけです。
一方小三元レンズは明るさが控えめであることから、
比較的コンパクトなレンズ群に仕上げられています、あくまで比較的ですよ!(笑)

単焦点レンズを何本も持ち歩くのはツライし、
でもどんなシャッターチャンスに出会えるかわからない、
しかし画質には妥協したくない。
こんなワガママな御仁には大/小三元レンズはおススメです。
ただよーぶん氏は初心者にいきなり大三元はあまり勧めません。
だって閉口しますよ、サイズと価格に(笑)
大三元レンズはやっぱりプロの方やハイアマチュア向けだと思います。
かく言うよーぶん氏も小三元レンズでズームレンズは揃えました。
初心者には開放値F4でも現代のズームレンズは充分キレイな写真が撮れます。
最初はコンパクトで持ち歩くのに無理ないサイズ感が大切だと思います。

3. まとめ
ここまで単焦点レンズとズームレンズについてお話してきました。
初心者の方にやさしい基礎講座を目指しているよーぶん氏としては、
このまとめで最初の1本に選択するのはどちらが良いのかもお話しします。

この選択はカメラをどのような使い方かで決めると良いと思います。
日常的に、ほぼ毎日カメラを持って出掛けたいという方には、
準広角から標準域(35mm-50mm程度)の開放値F1.8~F2.8位の、
単焦点レンズをよーぶん氏はおススメします。
一方でカメラを扱うのは週末や旅行の際だけだよという方には、
標準域(24mm-70mm程度)のズームレンズをおススメします、
開放値はF4固定の小三元標準ズームがベターと思いますが、
その近辺(F4周辺)で開放値可変のズームレンズでも良いかと。

ちなみにプロを目指す方が写真の専門学校に入学すると、
最初の1年は単焦点レンズで写真を撮れと言われるそうです。
理由は構図の自由度に乏しい単焦点レンズを使うことで、
構図を練る際に撮影者自身が動くこと、またカメラの構え方を工夫することを、
おのずと考えるようになり、それを身体が覚えるからだそうです。

よーぶん氏の場合、ちょっとしたアクシデントがありまして、
最初の1本を35mm/開放値F2.8の単焦点レンズでカメラを始めました。
この1本のみで約2ヵ月半過ごし、いろいろ苦労して試したおかげで、
なんとなく”最初の1年は単焦点で”の意味が分かった気がしています。
写真を上手くなりたいと強く思ってる方はこちらも参考にして下さい。

今回はこのあたりで、また次回!