レンズの絞り – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第3回

こんにちは、よーぶんです。

今回はよーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座の第3回、
レンズの絞りについて解説します。
レンズの性能を表す指標に開放値Fいくつと言いますよね。
この開放値という言葉、これはレンズの絞りを全開にした状態、
すなわち絞りを開けっ放しにした状態での明るさを意味します。
多分誤字なんだろうと思いますが、
たまに”解放”と書く方がいますが、何を解き放つんでしょうかね?
言葉は正しく使いましょう(笑)
ちょっとブラックモード入ったよーぶん氏ですが、気にしないでください(笑)

1. レンズの絞り
レンズの内部には絞り羽根という機構が内蔵されています。
この絞り羽根を開けたり閉じたりすることで、
レンズを通過する光の量を調節するわけです。
絞り羽根を大きく開けるとレンズへの光の通過量が増えるので、
カメラが適切な写真を作るのに必要な光の量に短い時間で達してしまうため、
シャッタースピード(こちらは次回解説します)、
すなわちセンサーやフィルムに光を届ける時間が短くて済みます。
反対に絞り羽根を大きく閉じるとレンズへの光の通過量が減ると、
カメラが適切な写真を作るのに必要な光の量に達するのに時間がかかるため、
センサーやフィルムに光を届ける時間が長くなってしまいます。

わかりやすい例えとしてよく用いられるのが水道の蛇口の話です。
わかりやすい絵が富士フィルムさんのHPにあったので拝借しました。
水道の蛇口がレンズの絞り羽根だと思って下さい、
そして水が光、蛇口の真下に置いた水を汲むコップがカメラです。

(富士フィルム HPより)

水道の蛇口をいっぱい開けると水がたくさん流れますよね、
だからコップに水が溜まる時間は短くて済みますね。
すなわち写真に必要な光の量が絞り羽根を開放近くまで開けると、
シャッターを開ける時間が短くて済むわけです。
それではレンズの絞りを絞り込んだらどうなるか。
蛇口をあまり開けずに水を流すとコップに水が溜まるまで時間かかります。

(富士フィルム HPより)

わかりますよね、これだと写真に必要な光の量がカメラに届くのに、
時間がかかるわけでその間シャッターを開けないといけないわけです。
蛇口から流す水の量と時間を間違えると、
コップから水が溢れたり、渇きを潤すだけの量でなかったりします。

コップから水が溢れてしまう状態をカメラで例えると、
光の量が多すぎて写真が白く飛んでしまった状態、いわゆる白飛びになります。
逆に渇きを潤すだけの水をコップに汲めていない状態をカメラで例えると、
写真が真っ黒、何が写っているかわからない状態ですね。
そしてきれいに写真が撮れる状態の光の量を”適正露出”と呼びます。
この適正な露出を決めるために、
レンズ側で光の量を調整するのが絞り羽根という機構なわけで、
その絞り羽根の開閉状況による明るさを表す数値を”F値”と呼びます。

言葉ではピンと来ないかもしれないので、
もし手元にあるカメラがミラーレスカメラの方は、
カメラのモードダイヤルを”マニュアル”にしてみて下さい。
そしてシャッタースピードを1/100等、任意の時間に固定して、
絞りを開放値から大きくしてみて下さい。
きっとファインダーや液晶画面が暗くなるはずです。
一眼レフをお持ちの方は一度ライブビュー機能を有効にしてから、
同じ動作をしてみて下さい、違いがわかると思います。

また絞りはレンズを通る光の量を調節しているわけですが、
これは別の副産物をもたらします、それがボケです。
絞りを開放値もしくはその近くで撮影すると、
ピントを合わせた被写体以外はボケてしまい、
そうすることで被写体をぐっと引き出す効果が出てきます。
逆に絞り込むと画面隅までしっかり解像させることができます。
画面一杯に広い風景を撮りこむ際なんかは絞り込めば、
画面隅々まできれいに解像した写真を撮ることができます。

ここまで理解してもらえたら、
カメラをオートモードからAモード(Avモード)にして撮影してみましょう!
絞りを利用して御自身の感性で写真が仕上げてみましょう。
この面白さがわかるとカメラを思うままに扱う第一歩になるはずです。

次回は絞りと密接に関係するシャッタースピードについてお話します。
それでは!