こんにちは、よーぶんです。
このカメラ基礎講座も5回目になりました。
少しは誰かのお役に立ってれば良いのですが、
まぁこんな弱小ブログでそんな事を気にしても仕方ないかと、
半ばヤケというか開き直って始めましょう(笑)
これまでレンズの絞り、シャッタースピードについて、
連続で解説してきました(読んでいない方は下記をクリック)。
レンズの絞り – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第3回
シャッタースピード – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第4回
今回はこれらとともにカメラの基本3要素とも言うべき、
ISO感度についてお話していきます。
1. ISO感度とは?
このISO感度というものは元来写真フィルムに対して、
そのフィルムがどの程度まで弱い光を記録可能であるかを示す指標として、
ISO(国際標準化機構)が策定した規格です。
すなわち写真フィルム用の規格なわけですね。
この数値が大きいほど光を記録する力が強い、
すなわちわずかな弱い光までも捉えることが出来ることを示しています。
例えばISO1000はISO100よりも弱い光を捉えやすいということです。
これがどのような意味を持ってくるかというと、
暗いところで写真を撮るとしましょう、
ISO100の場合、光を捉える力が弱いために暗い状況では、
写真を作るのに必要な光の総量を得るのに時間が必要となります。
一方ISO1000の場合、ISO100よりも光を捉える力が強いために暗くても、
写真に必要な光の総量を得る時間がISO100の場合よりも短くて済みます。
これまでの講座を振り返って簡単にこれを表すと、
暗い状況で写真を撮る場合において、
ISO1000の方がISO100のときよりもシャッタースピードが短いとなります。
これはレンズの絞りを絞り込んだ場合でも同様です。
絞り込めばレンズを通ってイメージセンサー/フィルムに届く光は減るので、
おのずとシャッタースピードは長くなりますが、
これを補うのに感度を上げてやれば、
シャッタースピードが必要以上に長くなるのを防ぐことが出来ます。
カメラにネガフィルムを使用していた当時(今も愛用の方はいらっしゃいますが)、
フィルムの箱にISO100とかISO200とか感度が表示されていました。
そうなんです、フィルムの場合は単一感度だったわけです。
従ってそのフィルムを使ってる間は感度は変えられないのです。
ところがデジタルカメラの時代になり、
受光部にイメージセンサーを使用するようになると、
ここのところの事情が一変しました。
この感度をイメージセンサーの性能範囲において、
なんと自在に調整できるようになったのです。
すなわちカメラのダイヤル等を撮影者がコントロールすることで、
感度の上げ下げが自在に出来るようになったわけです。
ただその指標/数値は元来フィルム用だったものを流用しているわけです。
しかし自在に調整できるようになったというのは、
必ずしも良いことばかりではありません。
一般的にセンサー(画像でも温度でも圧力でも)と呼ばれる感知装置は、
検知感度を上げるのに電気的増幅を行います。
この結果感知装置自体の発熱が発生してしまったり、
また装置内に複数の感知体が配された場合はそれぞれが電気的に干渉したり、
それらが電気的な雑音、すなわちノイズの発生になります。
従って感度を上げたら余計に検知しにくいなんて事象が発生します。
なのでたいてい適切な感度範囲の指示があって、
その範囲で使うのがセンサーの常識的な使用法になります。
カメラの場合においても高感度ではこのノイズが発生します。
スマホで夜景なんかをちゃちゃっと撮ると画面の一部が、
なんとなくザラザラした感じになったことありませんか?
下の写真を御覧下さい。
写真上側左右にザラザラした感じがしませんか?
これがノイズが発生してる状態なんです。
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ただメーカーもバカではないのでそんなことはわかっていますから、
センサーで光を捉えた後に実際に画像をつくる画像エンジンと呼ばれる、
別の半導体でノイズ軽減、いわゆるノイズリダクションを行います。
しかしこのノイズリダクションで消せるノイズにも限界があるわけで、
消せなかったノイズが写真にザラザラ感となって反映されてしまうのです。
従って高感度で撮影する場合はこのノイズが出ないように、
感度を決定して撮影しなければなりません。
これがどのくらいかというとカメラに使用されている、
イメージセンサーの高感度耐性に依存します。
最近のイメージセンサーは大変高感度に強くなってきていますが、
それでもいくらでも高感度に出来るというわけでもありません。
そして一般的に画素数が大きいと高感度耐性が弱くなります。
おそらく皆さんは画素数が高い方が、
必然的にキレイな写真が撮れると思っていませんか?
これはある意味で正解で、ある意味では不正解なんです。
高画素であれば確かに精細な写真が撮れますが、
その一方で高画素であるがゆえにノイズが出やすいのです。
これが前述したセンサーが複数の感知体(画素)で構成されるゆえに、
感知体(画素)同士が電気的に干渉しあってしまうからです。
そして感知体の数が多ければ干渉の度合いも大きい。
すなわち2400万画素のセンサーより、
4200万画素のセンサーの方が高感度耐性は低いのです。
従って夜景なんかを高感度で撮るには低画素センサーの方が有利です。
2. まとめ
ISO感度とは光を捉える力を指標として数値化したものです。
これが大きければ暗いところでもわずかな光を捉えることが出来る。
従ってシャッタースピードを短くできるけれどもノイズが発生する。
また高画素センサーの場合は高感度耐性が弱くなる。
これらを理解出来れば絞り、シャッタースピード、感度を自在に操ることで、
光を自在にコントロールして写真を撮ることが出来ます。
カメラのモードダイヤルにある”M”モード、
すなわち完全マニュアルで写真を撮ることが出来ます。
そうすればきっとあなたならではの表現が見つかるはずですよ!
☆この記事を読んだ方は下記記事もおススメ!☆
1. レンズの焦点距離 – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第1回
2. 単焦点レンズとズームレンズ – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第2回
3. レンズの絞り – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第3回
4. シャッタースピード – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第4回