被写界深度 – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第6回

こんにちは、よーぶんです。

このカメラ基礎講座、早くも6回目になりました。
今回はちょっと難しい話になります。
これまでお話ししてきた絞りとシャッタースピード、
そしてレンズの焦点距離が絡む応用的なお話です。
レンズの焦点距離、絞り、シャッタースピードについての、
解説については下記をクリックして復習してくださいね。
レンズの焦点距離 – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第1回
レンズの絞り – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第3回
シャッタースピード – よーぶん氏のゆる~いカメラ基礎講座 第4回
今回はこれらが複合的に関連した被写界深度についてお話しします。

1. 被写界深度とは?
この被写界深度、結構わかりにくい概念だと思います。
言葉だけで言うと「ピントが合っている深さ」となるんですが。
この段階で深さ?となった方はちょっと意識を変える必要があります。
それは出来上がった写真は2次元かもしれませんが、
撮っている世界は3次元なんだという当たり前の事を強く意識することです。

(Canon HPより)

カメラのファインダーや液晶で見ながら被写体にAFを合わせる、
いつもの撮影過程を思い浮かべて下さい。
ピッとAF測距点が被写体に当たっているとしましょう。
ファインダーや液晶では点というか面でAFは合っているように見えますが、
実際のピントが合っている部分は、
その点というか面を中心に幾分かの奥行が実際には存在します。
これはファインダーや液晶が2次元でしか表示できないので、
どこまで奥行があるかは表示ではわかりませんが、それは確実に存在します。

ちなみにこんな経験はありませんか?
近くの何かを撮影したとき、
ピントが合ったところはもちろんしっかり解像してるけど、
その周りを解像させたかったのにボケてしまったことはありませんか?
これが起きる正体が被写界深度というもののせいです。

ピントというのはレンズ内部にあるフォーカスレンズが前後に動いて、
被写体との距離に応じたところで合焦します。
これが一点で合焦することは厳密には出来ないそうで、
ある程度の許容範囲をもってピントが合うと考えるそうです。
この許容範囲が被写界深度なのです。
そしてこの許容範囲、すなわち被写界深度ですが、
被写界深度は被写体との距離、絞り値、そして焦点距離の影響を受けます。
これがわかる光学の公式があるんですがそれは割愛します。
何が言いたいかというと、
被写体との距離、その際のレンズの絞り値及び焦点距離で、
被写界深度は深くもなり浅くもなるということです。
それではどんなときに被写界深度は深くなり、
どんなときに被写界深度は浅くなるのか?
実は前述した光学の公式をみればわかるんですが、
それは割愛したので結論だけ申し上げますね。

被写界深度は焦点距離が短ければ(広角であれば)深くなり、
焦点距離が長ければ(望遠であれば)浅くなります。
また被写界深度は絞り値(F値)が大きければ(絞れば)深くなり、
絞り値が小さければ(開放値に近ければ)浅くなります。

じゃあ被写界深度が深いとどうなるか?
このときは近くから遠くまでピントが合う状態になります。
絞りの解説をした際に絞り込むと画面隅まで解像すると申し上げました。
これは絞ることで被写界深度が深くなるからなんです。
そしてこの傾向は広角レンズでより顕著になります。
例えばこんな感じです。

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上の写真は超広角12mm/F5.6で撮影しました。
レンズは開放値F4のレンズなので少し絞っています。
画面中央から隅まで、手前から奥までしっかりピント合ってますよね。
これが被写界深度が深い状態の写りです。

一方被写界深度が浅いとどうなるか?
ピントの合う範囲が大変浅いので解像させた部分以外はボケてしまいます。
これも絞りの解説の際に開放値近くだとボケるとお話ししましたね。
そしてこれは望遠レンズでより顕著になります。
例えばこんな感じです。

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上の写真は中望遠105mm/開放F4で撮影したものです。
手前の手摺と奥の池の景色はボケてますが、
距離感として真ん中あたりの紅葉はしっかり解像してますよね。
ここにピントを当てて被写界深度が浅い状態で撮影すると、
ピントが合った距離にあるものは解像し、その前後はボケるわけです。

2. まとめ
この被写界深度を理解できると、
その撮影状況に応じたレンズの選択やレンズの使い方がわかります。
例えば集合写真を撮るような場合は人も背景もしっかり解像させたいので、
広角レンズを絞り込んで被写界深度を深くして撮影しないといけません。
しかしそうするとシャッタースピードが長くなって手振れの恐れがあるので、
三脚を使うかISO感度を高くしてシャッタースピードを稼ぐ必要があります。
また被写体をボケを活かして浮き上がらせたい場合は、
望遠レンズで絞りを開放値近くにして被写界深度を浅くすればいいわけです。
ここまでくると同じ景色であっても、
切り取り方でまったく違う印象の写真も撮れるようになりますよ。

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